豊島与志雄
翌日の朝、皆で、「おうさむこさむ……」や「きいのこきのこ……」などを歌いながら、その林にやって来ますと、一面にきのこがはえていました。けれどもうお爺さんは、歌っても踊っても、決して出て来ませんでした。 ただきのこだけは、その雑木林(ぞうきばやし)の中に、毎朝一面にはえていました。それを子供達は、「お山の爺さんありがとう!」と言いながら、一つひとつ取りました。いつも持ちきれないほどたくさんありました。